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1. 性 状 |
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本品は無色又は白色半透明の結晶、結晶性の粉末又は塊で、特異な芳香があり、味はわずかに苦く、清涼味がある。 本品はエタノール(95)、ジエチルエーテル又は二硫化炭素に溶けやすく、水に溶けにくい。 本品は室温で徐々に揮散する。 |
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2. 確認試験 |
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本品0.1gをメタノール2mLに溶かし、2,4-ジニトロフェニルヒドラジン試液1mLを加えた後、水浴上で5分間加熱するとき、だいだい赤色の沈殿を生じる。 |
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3. 旋 光 度 |
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[α]D20:−1.5〜+1.5°(5g,エタノール(95),50mL,100mm) |
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4. 融 点 |
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175〜180℃ |
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5. 純度試験 |
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(1)水 分 |
本品1.0gに二硫化炭素10mLを加えて振り混ぜるとき、液は濁らない。 |
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(2)塩素化合物 |
本品を粉末とし、その0.20gを乾燥した磁性るつぼにとり、過酸化ナトリウム0.4gを加え、バーナーで徐々に加熱して完全に分解する。残留物を温湯20mLに溶かし、希硝酸12mLを加えて酸性とした後、ネスラー管にろ過し、熱湯5mLずつで3回洗い、ろ液及び洗液を合わせ、冷後、水を加えて50mLとし、硝酸銀試液1mLを加えてよく振り混ぜ、5分間放置するとき、液の混濁は次の比較液より濃くない。 比較液:0.01mol/L塩酸0.20mLを用いて同様に操作する。
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(3)不揮発性残留物 |
本品2.0gを水浴上で加熱して昇華し、更に105℃で3時間乾燥するとき、残留物は1.0mg以下である。 |
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6. 純度及び定量法 |
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dl−カンフル(C10H16O)96.0%以上。
本品及びdl−カンフル標準品約0.1gずつを精密に量り、それぞれに内標準溶液5mLを正確に加えた後、エタノール(99.5)に溶かして100mLとし、試料溶液及び標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液2μLにつき、次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行い、内標準物質のピーク面積に対するdl−カンフルのピーク面積の比QT及びQSを求める。
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dl−カンフル(C10H16O)の量(mg)=dl−カンフル標準品の量(mg)×QT / QS |
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■ 内標準溶液 |
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サリチル酸メチルのエタノール(99.5)溶液(1→25) |
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■ 試験条件 |
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検 出 器 |
水素炎イオン化検出器 |
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カ ラ ム |
内径3mm、長さ3mのガラス管に、ガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール20Mをシラン処理した180〜250μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に10%の割合で被覆したものを充てんする。 |
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カラム温度 |
160℃付近の一定温度 |
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キャリヤーガス |
窒素 |
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流 量 |
dl−カンフルの保持時間が約6分になるように調整する。 |
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■ システム適合性 |
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システムの性能 |
標準溶液2μLにつき、上記の条件で操作するとき、dl−カンフル、内標準物質の順に流出し、その分離度は7以上である。 |
システムの再現性 |
標準溶液2μLにつき、上記の条件で試験を6回繰り返すとき、内標準物質のピーク面積に対するdl−カンフルのピーク面積の相対標準偏差は1.0%以下である。 |
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7. 外観検査 |
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目視により容器に、汚れ、破損、漏れのないことを確認する。 |
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8. 貯 法 |
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気密容器 |
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